2012年 美和子が聞く

武周のお講さま 12月


当番 てがさん

午後7時からおつとめ  お茶  法話2席

今年は、カレンダーの言葉ではなく、
「御勧章(ごかんしょう)」をご縁にして、
お説教をすることになりました。

御勧章とは、歴代のご門主が当時の門徒に宛てて書かれたお手紙のことで、
その中で私たちに何かを勧めて下さっているそうです。

今は一人一人が携帯電話を持っている時代ですから、
手紙の価値もずいぶん軽くなってしまいましたが、
江戸時代の方たちにとっての手紙とはどれほど貴重なものだったか、
本山からはるばる送られてくるご門主の言葉はどれほどありがたかったか、
ご門主がお手紙に込められた思いの深さと、
それを受け取られたご同行の喜びを考えてみますが、
今の時代の私にはとても想像が及びません。
でも、一通の手紙を大切に何回も読み返し、
子や孫へと受け継いで今に伝わっているのですから、
本当にすごいと思います。

今回はそんな深い思いが込められた御勧章の中から、
250年前のご門主が書かれた、
「時節到来」という言葉をご縁にして進められました。

私たちはこのいのちが終わるとき、
はたして「時節到来」と、本当に思えるかという問いかけをされました。

私たちの心の弱さについて例を挙げながら
こんなフラフラと弱い自分が、
どうやったら喜んで最後をむかえられるかと、話は続きました。
とても難しい問いかけなので、
そんなに簡単に答えが見つかるとも思えませんが、
今年も皆さんと一緒に聞法して考えていきたいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。