福井市武周町 西雲寺さいうんじ 真宗佛光寺派 なんまんだぶつとしだれ桜のお寺です 

 美和子が聞くお講さま 12月

12月28日

当番 こどいさん


今月のお講さまは、年末に送られてくる喪中のはがきをご縁にしてすすめられました。

喪中はがきの中で家族の死を表現する言葉にはいろいろありますが、その意味を考えるとちょっぴり奇妙な感じがするといいます。

よく使われる「永眠」は、永遠に眠るという意味ですか、大切なご家族は今はスヤスヤ眠っていらっしゃるのでしょうか?
「逝去」は、去っていくという意味です。では、大切なご家族はどこに行ってしまったのでしょうか?

親鸞聖人はご和讃の中で、
「弥陀成仏のこのかたは いまに十劫をへたまえり 法身の光輪きわもなく 世の盲冥をてらすなり」
 (阿弥陀さまが仏になられてからずっと長い間、このくらい世の中を照らし続けてくださっている)
とおっしゃっています。

「阿弥陀さま」とは一人の人物ではなく、たくさんのご先祖さまの総称だと話は続きました。
阿弥陀さまと呼ばれるようになった大切な方々は、亡くなられたあとも、ずっと私たちのこの世の中、実は真っ暗なこの世の中の本当の姿を教えてくださっているとともに、道しるべとして明るく照らしてくださっている。

今年も多くの方が亡くなられましたが、その方々が、死んだあとも見えない姿で私たちを照らして下さってると思うと、寂しさの中に小さな光がともったような気がします。

喪中はがきの中のたった一言を意識するだけで、亡くなられたご家族との向きあいかたのヒントをもらったような気がしました。

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