福井市武周町 西雲寺さいうんじ 真宗佛光寺派 なんまんだぶつとしだれ桜のお寺です 

 美和子が聞くお講さま 1月

1月28日

当番 あぢちさん


1月20日の夜11時頃、西雲寺のある殿下地区は、
地区で生まれ育ったお年寄りでも「今までにない」というほどの大風が吹き、
久しぶりに停電になりました。
あたりは正真正銘の真っ暗闇で、ちょうどお風呂に入っていた住職は、
追い炊きも出来ず、どんどんぬるくなる湯船の中で震えながら、
何げない日常の暮らしのありがたさを感じたそうです。
停電は2時間半ほどで復旧し、いつも通りの朝を迎えることができたのですが、
この夜の体験は、日常を当たり前のように暮らしていた私たちに、
その大切さを思い知らせる良い機会になりました。

本当に大切なことに気づいて、ありがたい!!と思う経験は、意外と誰でもしていますが、
私たちは、すぐに忘れて、分からなくなってしまいますよねと話は続きました。

親鸞聖人のお言葉の中にも、似たようなことが書かれているそうです。

 雲霧之下明無闇
 (いつも私のすっきりした心の上に雲がおおってくる。
  雲がお日様を隠しているのと似ている。
  でも、お日様が見えない曇り空でも、
  一度お日様の存在を知ったら、
  雲の下の明るさが、お日様の光だってことを知っている)

私たちは頭が下がる経験をして、
そのありがたさの存在を知ったのだから、
すぐ忘れて分からなくなってしまっても、
それまで(ありがたさを知る前)とは違うんだと話はつづきました。

なるほどなぁと思いました。

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