今日は、五木寛之さんの本の中で使われている「乾式」という言葉を元に 法話が進められました。 本当は建築関係の用語で「湿式」と対になって使われるのだそうです。 日本の社会が湿式から乾式へと変わってきたという説をもとに、 私達の心が乾き、殺伐とした世の中になってしまったこと、 人間にとって、いかに潤いが大切かという話から、 悲しみや涙など私達の心になくてはならないものへと進められました。 涙があるから心から笑うことができ、悲しみがあるから幸せだと感じることができる。 涙…さて、私は最近いつ流したでしょうか。 前住職と前坊守のご法事が、一ヵ月後に迫ってきました。 私は前住職と一度もお会いしたことがありません。 前坊守も私が武周に来て半年後に亡くなられました。 大分弱られていたこともあり、じっくりとお話しする機会がもてなかったことが残念です。 しかし、前坊守のお通夜と葬儀は、私の心にとても強く印象に残っています。 同行の方々の存在は、とても頼もしく、こうして皆さんに見送られる前坊守は、 とても幸せだなぁと感じた事を覚えています。 と同時に、お寺がご同行のものであるのだと強く感じました。 今回のご法事でも、皆さんにお世話になることが多々あると思いますが、 よろしくお願いいたします。 |