2008 美和子が聞く
武周のお講さま 3月



当番 おてら

夜7時からおつとめ  お茶  法話2席  

今月もカレンダーの言葉と正信偈をご縁にして進められました。
カレンダーは「私が如来さまを求める以前から、私の如来さまは喚びどおし」
正信偈のご讃題は「無量寿如来に帰命し 不可思議光に南無したてまつる」
この「よびどおし」という言葉に着目して、
普段、自分が救われないといけない迷える人間だと気づいていない私たちが、
そんな自分を見つめ、仲間とともに安心していられるお浄土の世界についての話でした。

このお説教、この夜のお講さまで大失敗をした私の心に妙に沿うように感じて、
何回も頷きながら聞きました。

今月のお講さまの当番は護城家で、
私、美和子が導師をつとめさせていただきました。
西雲寺で暮らすようになって10年、
正信偈もすっかり身についているだろうという自信から、
一哉氏に作ってもらった五線譜を持たずに前へ・・・
始めのうちは調子よく進んでいき、
まるで自分の中に染みこんだものが自然に流れ出てくるようで、
とても気持ちがよかったのですが、
2重に上がったところで「あれっ?」
急に節が分からなくなり、止まってしまいました。
そのあとは無理矢理続けはしたものの、頭の中が真っ白で無茶苦茶です。
その場から逃げ出したい気持ちで、何気なく顔を上げると
正面の阿弥陀様と目があったような気が・・・(かなり大袈裟ですが)
耳を澄ますと、私の失敗などお構いなしに進んでいく皆さんの声が聞こえてきます。

「南無阿弥陀仏、如来さまが私の口を通して呼んでくださる声を聞く」
いつか聞いたことのある、お説教の言葉を思い出しました。
上手い、下手の問題ではないのに、
慣れていると自信を持ったり、間違えて落ち込んだり、
如来さまの前に座る意味を間違っている自分が、とても恥ずかしかったです。

護城 美和子