2011年 美和子が聞く

武周のお講さま 3月


当番 なかやさん

午後7時からおつとめ  お茶  法話2席

今月のお講さまは・・・すみません。
お説教の冒頭に東日本大震災の話が出たあと、
そのことばかり考えて、うわの空で聞いてしまいました。

というのも、私は震災のあと、ずっと考えていることがあるのです。

それは、
「こういうとき、真宗の教えは被災者にどう向き合うのだろう?」と言うことです。

ニュースを見ると涙がこぼれそうになったり、
募金箱を見るたびにせっせとお金を入れても、
普段の生活は震災前と全く変わらず、
毎日ぬくぬくと暮らしている私は、
「きれいごと」で役立ってる気になってるだけだと思います。
生きるか死ぬかのギリギリの所で苦しみながら生きている方が
大勢いらっしゃるのですから。

親鸞聖人の時代には何度も飢饉があったそうですが、
その時この事態をどうにかしようと、
聖人も読経を始めたことがあるそうです。
しかし、思いとどまり、泣きながら受け入れていかれたそうです。

私も父親を亡くした時、周りの人が私の悲しみに寄り添ってくださり、
悲しみを悲しみのまま受けとめることが出来ましたが、
静かに受け入れる時間さえ与えられない被災者の方々はどうでしょう?

今、お寺はどうするべきなのか、今までお説教で聞いたことを思い出しながら、
自分に出来ることを考えている時に、
「それは、自力じゃないの?」と、もう一人の自分に問いかけられたり、
悶々とした時間を過ごしているうちに、お説教は終わってしまいました。